データ復旧の基本

データ復旧は取り出せなくなったデジタルデータのサルベージを指すことがほとんどです。
例えば間違って削除したデータを復活させるなどです。
では具体的にどうすればデータが復旧できるのかを説明します。
まずHDDのケースですが、HDDにはプラッタと呼ばれる円盤が入っており、そこに磁石を近づける(その距離はおおよそ水素原子数十個分)ことである部分の極性を書き換え、データを記録します。
読み取り時は極性により流れる電流が変化する現象を利用して、読み取ります。
我々が普段見るファイルというのはインデックスとファイル本体に分かれており、削除という作業はインデックスを破壊し、ファイル本体の部分を空とみなして書き込み自由な領域としてOSに認識させる作業になります。
フリーソフトや簡単な作業で復旧できるようなファイルは、まだ生きているファイル本体を探し、OS上から見られるようにインデックスを再構成する作業で復旧可能です。
しかしインデックスの破壊後はファイル本体の存在する部分は自由に書き込み可能な領域として見なされますから、ファイル本体が上書きされたりして本体が破損する場合があります。
例えファイルの上書き作業を行わなくても、仮想メモリなどでファイルが破壊されるのは良くあることです。
この場合はより専門的な作業が必要になります。
先ほども言いましたがHDDにおける記録とは極性を書き換えることです。
しかしこれは前回のデータがどうであったかによって、読み取り時の電流に微妙な変化をもたらすことがあります。
前のデータが0の時に1を書き込んだ時の読み取りと、前のデータが1の時に1を上書きした時の読み取りの値は実は微妙な差違があるのです。
この変化をHDDから入手することで、前のデータを復旧できることがあります。
例えるならば消しゴムを使わずに上から文字を書いたので、前の文字の推測が可能である状態と言えばいいでしょう。
しかしノートに書かれた数字の0の上に5を上書きされても読み取りが簡単ですが、漢字どうしを上書きさせた場合読み取りは非常に難しいでしょう。
同じように非常に読み取りにくいデータどうしの上書きというのが存在します。
また、0の上に5を上書きしたものと、0の上に5を書いて、その上に6を書いたものでは読み取りの難易度が格段に違います。
同じように何回も上書きしていくとデータ復旧はほぼ不可能になっていきます。
政府や企業の重要機密を守るためのデータ消去規格では、何回も同じ場所に無意味なデータを書き込むことを推奨しています。